山崎聖天・花まつり

3月も終わりに近づき、年度末で忙しい日々を過ごしておられる方も多いのではないでしょうか。そのような日々の中でも、外を歩けばそこかしこに花が顔をのぞかせており、本格的な春の訪れを感じると共に、気持ちの和む方も多いのではないでしょうか。そこで、本日は休日のお出かけ、またお花見に最適なお寺をご紹介させて頂きます。
乙訓郡大山崎にある妙音山観音寺という真言宗のお寺は、899年に寛平法皇宇多天皇)によって創建されたお寺で、観音寺という正式名称とは別に、山崎聖天という名前で親しまれています。祀られている歓喜天が聖天さんと呼ばれ、信仰を集めていた為、このように呼ばれているのですが、この歓喜天は江戸時代の初めに木食以空上人が一度衰退した観音寺を再建する際に、箕面勝尾寺で供養されていたものを移してきたのだそうです。また、本尊の十一面千手観世音菩薩聖徳太子の作と伝えられており、お寺の創建される以前より、この地で祀られていたと言われています。
さて、この観音寺の歓喜天が聖天さんと呼ばれて信仰されていたのは先述の通りですが、この聖天さんは一心に信心すれば現世利益で叶わないものはなく、死んだ後も必ず極楽浄土へ行けるとされています。そのようなことから、徳川家や伊達家などといった諸侯からの信仰も厚く、境内の梵鐘は五代将軍綱吉の生母である桂昌院から寄進されたものになります。また、禁門の変の余波を受けて全焼した際も、明治時代に入って後、財閥の援助を受けて再建されており、現在の姿となりました。境内はお寺なのに鳥居があったり、聖天堂は神社造であったりと少し変わっていますが、これは明治天皇の命令によるものなのだそうです。皆様も訪れられた際にはその辺りを確認されてみてはいかがでしょうか。
また、変わったお祭りの多いことでも知られている観音寺では、毎年4月の上旬に花祭りが行われています。花々を聖天さんに献上するこのお祭りでは、行列が散華をしながら聖天堂を1周したり、鐘楼前に設けられた舞台で稚児が童舞を奉納したりと華やかに行われます。六斎念仏踊り日舞の奉納も行われますし、境内には桜も多く植えられているので、お花見を楽しむこともできます。秋には紅葉を楽しむこともできるのですが、穴場的なスポットとなっていますので、皆様も是非一度訪れてみられてはいかがでしょうか。



観音寺(山崎聖天)
住所:〒618−0071 京都府乙訓郡大山崎町白味才62
参拝:境内自由
問合せ:075−956−0016
アクセス:JR東海道線 山崎駅 徒歩12分/阪急電鉄 大山崎駅 徒歩12分
花まつり
日時:4月12日



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