五智山蓮華寺・きゅうり封じ

皆様はどのような夏野菜がお好きでしょうか。ナスやトマト、ピーマンや枝豆、きゅうりなど、夏には美味しい野菜がたくさんあるのですが、夏に限らず旬の野菜は美味しく思いますね。これらの夏野菜も、今では年中スーパーに並んでいたりもしますが、なるべく旬のものを選び、食卓から季節を感じてみられてはいかがでしょうか。
さて、これらの夏野菜の一つのきゅうりは、その90%以上が水分であり、ビタミンCやカロチン、カリウムなども含まれているのですが、世界一栄養のない野菜としてギネスブックにも申請されるほど栄養素の含有量は極端に少ないそうです。とはいえ、日本では平安時代から栽培されていたとされているほど古くから親しまれていた食べ物で、今ではほとんど栽培されていませんが聖護院胡瓜と呼ばれる京都の伝統野菜もあります。このきゅうりは世界中に500種類ほどの品種があり、白イボ系と黒イボ系に大別されています。日本で一般的に目にするきゅうりは、ほとんどが白イボ系に大別されているF1と呼ばれている種類のものなのですが、その中で美味しいきゅうりを選ぶポイントは、色が濃くてイボが多く、棘が痛いくらいのものを選ぶことなのだそうです。さて、前置きが長くなりましたが、本日はこのきゅうりを使って祈願する変わった行事をご紹介させて頂きます。
きゅうり封じと呼ばれるこの行事は、弘法大師が諸悪退散、諸病平癒を祈願して始めた行事とされており、土用の丑の日に、きゅうりに名前・年齢・願い事を書いて加持をしてもらい、そのきゅうりで3日間、朝晩痛いところや悪いところをさすり、4日目にそのきゅうりを土に埋めるか川に流すと、病気や災難を持ち去ってくれるのだそうです。
このきゅうり封じは、仁和寺(→こちら)のすぐ隣にある、蓮華寺というお寺で行われます。弘法大師を開山とするこのお寺は、近畿三十六不動尊第15番霊場でもあり、本尊を五智不動明王とする真言宗御室派の別格本山です。門をくぐって中に入ると、まず目に付くのは台座に並んだ五体の大きな石仏です。薬師如来宝生如来大日如来阿弥陀如来、釈迦如来の5体からなる五智如来は、木喰上人によって造られたもので、学問の守護尊として信仰されています。この五智如来の他にも観音坐像が11体あり、並ぶ姿には迫力がありますので、是非実際に見てみられてはいかがでしょうか。



蓮華寺
住所:京都市右京区御室大内20
開門時間:〜16:00
問合せ: 462-5300
アクセス:市バス 御室仁和寺停 徒歩3分
○きゅうり封じ
日時:7月23(宵祭)12:00〜21:00、7月24日(本祭)6:00〜18:00、8月2日
料金:1,000円(きゅうり代込)



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