安楽寺・鹿ケ谷カボチャ供養

今日から、京都三大祭りの一つ、祇園祭宵山が始まりますね。夜になるとたくさんの屋台が並び、山鉾には提灯が灯され、お囃子が聴かれます。今年の宵山は全日程が平日なので、行こうとすると大変な方も多いと思いますが、少しでも時間があれば、浴衣を着て出かけられてみてはいかがでしょうか。
さて、先日はきゅうり封じを紹介させて頂きましたが、この他にも食べ物によって祈願する行事がいくつかあり、7月25日には、鹿ケ谷カボチャを使った鹿ケ谷カボチャ供養が行われます。この鹿ケ谷カボチャは、鹿ケ谷という地域で昔から生産されていたカボチャで、瓢箪の形をしているのが特長です。今ではあまり生産されなくなってしまいましたが、江戸時代ごろから作られており、京都の伝統野菜の一つになっています。冬至にカボチャを食べると健康に過ごせると言われるように、カボチャは保存が効き、栄養価も高いことで知られていますが、その中でも、鹿ケ谷カボチャは特に栄養価が高いとされています。
この鹿ケ谷カボチャを使った供養の行われる安楽寺は、鎌倉時代法然の弟子である住蓮房と安楽房が草庵を結んだことに始まるお寺で、哲学の道の東側、銀閣寺や法然院の並ぶ隠れ道と呼ばれている道に面しています。秋の紅葉が美しいことでも知られているお寺で、山門の石段が落ち葉によって真っ赤に染まる様は見事です。普段は非公開なのですが、庭の植物が見ごろになる時期に合わせて年に数回特別公開されています。銀閣寺なども近いですので、一度訪れてみられてはいかがでしょうか。
この鹿ケ谷カボチャ供養は、江戸時代末期から行われるようになった中風封じの行事で、200年以上の歴史があるのだそうです。この供養に使われる鹿ケ谷カボチャは、前日に本堂にお供えされ、読経が行われます。その鹿ケ谷カボチャが煮炊きされ、お参りされた方に振る舞われます。当日は、本堂にて9時から1時間おきに寺の由来の説明がされたり、宝物の掛け軸が虫干しを兼ねて展示されているのを見ることができますので、機会がありましたら一度訪れてみられてはいかがでしょうか。
京都の夏の風物詩の一つですので、一度足を運んでみられてはいかがでしょうか。



安楽寺
住所:〒606−8422 京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町21
公開時間:9:30〜16:30
料金: 400円(中学生以下無料)
問合せ:075-771-5360
アクセス:市バス 真如堂前停 徒歩10分
○鹿ケ谷カボチャ供養
日時:7月25日 9:00〜15:00



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☆安楽寺☆