ふるさとミュージアム丹後

皆様は普段口にされている塩がどの様に作られているかご存知でしょうか。国内産の塩であれば、海水を煮詰めて作られたものになるのですが、日本の塩の自給率はあまり高くなく、輸入の塩が多くなるのだそうです。また、食用としてだけではなく、バスソルトやマッサージ用としてなど様々な場面で塩が登場し、最近は岩塩なども人気があるのですが、岩塩の採れない日本では、岩塩はすべて輸入されたものになるのだそうです。
さて、塩は生きてゆく中でなくてはならないものとなっており、日本の食品を見ても味噌や醤油などを代表に、あらゆるところに塩が使われています。この塩の製塩法の始まりに関しては、多くの文献や民族資料などから推測されており、海岸に打ち上げられ乾燥した海草の表面に付いた塩の結晶を別の甕に溜めた海水に溶かしだしたり、打ち上げられた海草を焼き、その灰を海水に混ぜて灰だけを濾すことによって、より塩分の濃い鹹水(かんすい)とよばれる塩水を得ていたのではないかとされています。さらに、この鹹水を煎熬(せんごう)という作業によって煮詰めることで塩を作っていたのですが、この際に使われていた製塩土器と呼ばれる土器は沿岸の各地にある遺跡などで見つかっています。京都でもこの製塩土器は発掘されており、京都府立丹後郷土資料館(ふるさとミュージアム丹後)では8月30日まで「丹後・若狭の土器製塩」というテーマで展示が行われています。丹後での塩作りの歴史が紹介されている他、様々な資料が展示されますので、皆様も一度おとずれてみられてはいかがでしょうか。
この展示が行われる京都府立丹後郷土資料館は、「丹後の歴史と文化」をテーマに常設展示が行われており、縄文時代から順に、時代に沿って資料が展示されています。季節ごとに展示内容も変えられており、9月19日からは「世阿弥の時代 −義満をめぐる芸能と丹後−」というテーマで特別展示が行われます。屋外展示である「旧永島家住宅」などは有形文化財に指定されているものであり、様々な生活道具なども展示されています。見所も多くあり、様々な体験講座も用意されていますので、皆様も一度訪れてみられてはいかがでしょうか。



京都府立丹後郷土資料館(ふるさとミュージアム丹後)
住所:〒629‐2234 京都府宮津市字国分小字天王山611‐1
開館時間:9:00〜16:30 月曜休館
料金:通常展示 大人 200円、小中学生 50円
特別展示 大人 250円・小中学生 70円
問合せ:0772‐27‐0230
アクセス:北近畿タンゴ鉄道 天橋立駅岩滝口駅丹海バス 資料館前停 徒歩3分



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☆京都府立丹後郷土資料館☆