ちりめんの道

皆様は丹後ちりめんをご存知でしょうか。丹後ちりめんは京都府の丹後地方で生産されている織物で、高級絹生地の一つになります。以前は、ちりめんと言えば絹だったのですが、最近ではポリエステルやレーヨンなどの化学繊維を使ったちりめんも多く生産されています。このちりめんは、経糸には撚りのない生糸を使い、緯糸には1mあたり3,000回ほどの強い撚りをかけた糸をつかいます。そのことによって、ちりめんの特徴であるシボと呼ばれる凹凸ができ、このシボによってシワができにくくなります。
さて、丹後地方では今でも丹後ちりめんが生産されているのですが、ちりめんの糸撚りの技法はもともと西陣から持ち込まれたもので、そこから、独自の技法を編み出して丹後ちりめんとなりました。西陣との繋がりが深いためか、白壁や格子を持った商家の残る町並みは、どこか西陣界隈と似た雰囲気を漂わせています。これらの商家の多くは、16世紀後半以降の繁栄を象徴する建物として立てられ、その頃からちりめん街道と呼ばれるようになったそうです。もともと丹後と京都を結ぶ交通の要衝として栄えていたのですが、丹後から京都へ丹後ちりめんを運ぶちりめん街道として更に栄え、ちりめん飛脚など、多くの人々が行きかいました。明治から昭和にかけて、ちりめん工場なども多く立てられ、その頃の郵便局舎や酒蔵、役場などが今も残されています。今では、これらちりめんに関係のあるスポットをめぐるちりめんの道も整備されており、丹後ちりめん歴史館や道の駅「シルクのまちかや」、加悦工芸の里、丹後手作り体験工房、夢織館シルクロード衣装館など様々な方法で丹後ちりめんに触れることができます。車がないとなかなか大変ですが、皆様も一度訪れてみられてはいかがでしょうか。
また、このちりめん街道の一帯では、10月19日にちりめん街道まるごとミュージアムが行われます。このイベントでは、シルク製品や特産品などを販売するちりめん街道市やお茶席が設けられたり、商家尾藤邸の観覧などもできます。この他にも様々なイベントが行われますので、皆様も参加されてみてはいかがでしょうか。



ちりめん街道
住所:京都府与謝野町加悦
問合せ:与謝野町観光協会0772-43-0155
アクセス: 北近畿タンゴ鉄道宮津線 野田川駅→バス 加悦町役場停
○ちりめん街道まるごとミュージアム
日時:10月19日(日) 10:00〜15:30
場所:ちりめん街道一帯
問合せ:与謝野町観光協会0772-43-0155



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