質志鍾乳洞
皆様は鍾乳洞に入られた事があるでしょうか。山の多い日本では、多くの鍾乳洞が見られるのですが、その中でも、岩手県の龍泉洞・山口県の秋芳洞・高知県の龍河洞は日本三大鍾乳洞と言われています。これら以外にも、近畿地方では和歌山県の三段壁洞窟や滋賀県の河内風穴、逆転地場が発見された場所としても有名な兵庫県の玄武洞などがありますので、いずれかへ訪れられた方も多いのではないでしょうか。そのように、鍾乳洞は各地に点在しているのですが、カルスト地形の土地など、特定の地域に集中している傾向があります。そのため、鍾乳洞の見られない地域もあるのですが、京都では唯一、京丹波町で鍾乳洞を見ることができますので、本日はこの鍾乳洞をご紹介させて頂きます。
京丹波町の質志（しずし）鍾乳洞は、先述の通り、京都府内で唯一の鍾乳洞で、高屋川上流の標高約400ｍの地点で昭和2年に発見されました。総延長52.5ｍの内部は、4つの層に分かれており、高低差は25.1ｍもあるのだそうです。それぞれの層をつなぐ階段はほぼ垂直に伸びており、濡れてツルツルと滑りやすいので、滑りにくい靴を持参しなければいけないのはもちろんのこと、着替えや軍手なども持参される方が良いかもしれませんね。また、雨の降った翌日などは、浸透してきた水がポタポタと滴り落ちてくるので、入り口でヤッケが貸し出されてある日は、借りておくのが得策だそうです。
また、この鍾乳洞内では、今から約26,000〜7000万年前の海底生物の化石を発見することができます。コノドントや、フズリナ（紡錘虫）と呼ばれる単細胞の動物、ウニやヒトデの仲間に属するウミユリなどがよく見られます。皆様も洞窟内や、洞窟近辺で古い地層の露出している箇所をよく探してみられてはいかがでしょうか。
他にも、この公園内には野ぶきの五滝と呼ばれる滝があり、入口付近には不老長寿の名水として知られている湧き水が出ています。冬の期間は閉鎖されますが、ドライブ途中に休憩を取ったり、夏の鍾乳洞探検でひんやりとした空気を楽しんだり、公園内での釣やハイキング、キャンプなどに訪れてみられてはいかがでしょうか。
質志鍾乳洞
住所：京都府京丹波町質志
開園時間：9:00〜17:00 1・2月閉園
料金：大人 510円、小人 300円
問合せ：質志鐘乳洞公園事務所 0771-86-1725
アクセス： ＪＲ嵯峨野線 園部駅→ＪＲバス 桧山停→町営バス 鐘乳洞口停
駐車場：あり（無料）
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