粟田神社

皆様は京の七口という言葉をご存知でしょうか。この京の七口とは、京の都へ出入りする為の街道の代表的な出入口のことを差し、鞍馬口 ・大原口・荒神口今道の下口)・粟田口(三条口)・伏見口(五条口)・竹田口 ・東寺口(鳥羽口)・丹波口・長坂口(清蔵口)などが挙げられます。数えて頂いたらわかるように、これらの口の数は9つあるのですが、史料によって七口の場所や名称が異なり、特定のものには定まっていなかったようです。これらの口のうち、鞍馬口や大原口、荒神口丹波口、粟田口などは、京都の地名としても残されていますので、耳にされた事があるのではないでしょうか。そこで、本日はこれらの口の一つ、粟田口に残されている粟田神社をご紹介させて頂きます。
粟田神社は、平安初期の876年に粟田口に創建されたお寺で、古くから旅立ちの神様として信仰されてきました。粟田口からは、東海道中山道が伸びていたので、多くの人々が行き交っており、そこから始まる旅の無事を願って多くの方がお参りに立ち寄ったそうです。粟田山の山麓に位置するので、境内からは比叡山や遠くは愛宕山までを見渡すことができ、大文字の送り火の際には船や左大文字を見ることができるそうです。素盞嗚尊や大己貴命主祭神としており、旅の安全はもちろんのこと、厄除けや病除けの神社としても信仰されているそうですので、一度お参りされてみてはいかがでしょうか。
この粟田神社では、10月に粟田神社大祭が行われます。1000年の歴史を持つとされているこのお祭りは、今年は10月12〜13日、15日に行われ、13日の神幸祭では、祇園祭に登場する山鋒の原型であると言われている剣鋒が登場します。高さ7〜8、重さ40〜60kgにもなる剣鋒を、一人で持ち、剣先をしならせながら歩行する剣差しや、台座の大きさが140cmを越える京都でも大き目の神輿が石段を登って青蓮門院跡の四脚門をくぐってくる様子は、迫力のある一番の見所にもなっています。また、これからの時期には、紅葉を楽しむこともできますので、一度訪れて見られてはいかがでしょうか。



粟田神社
住所:京都市東山区粟田口鍛冶町1
開門時間:境内自由
問合せ: 075-551-3154
アクセス:地下鉄東西線 東山駅 徒歩5分
○粟田祭
日時:10月12〜13日、15日
12日:10:00〜出御祭、18:30〜夜渡り神事(大燈呂復活)
13日:12:30〜神幸祭(剣鉾・神輿の巡行)
15日:11:00〜例大祭



京都 不動産(賃貸物件・売買物件etc)の情報は狩野コーポレーションHPへ



☆粟田神社☆