相国寺・春の特別拝観

以前に金閣寺銀閣寺をご紹介させて頂いているのですが、これらのお寺が相国寺というお寺の山外塔頭であることを皆様はご存知でしょうか。相国寺は、室町幕府3代将軍の足利義満後小松天皇の勅命によって建てた寺院で、画僧として有名な周文や雪舟などもこの相国寺の出身です。完成までに10年の歳月がかかったとされるこのお寺は、最盛期には東西は寺町通から大宮通、南北は上御霊神社との境から一条通という広大な敷地を持ち、高さ106mにもなる七重大塔も有していたそうです。この七重大塔は、建てられてから数年で焼失してしまったのですが、1929年に高さ250mの依佐美送信所鉄塔が竣工されるまでの約530年間、高さ日本一の記録を保持し続けていたのだそうです。
この相国寺は、正式な名称を万年山相国承天禅寺とする臨済宗相国寺派大本山で、金閣寺銀閣寺だけでなく、全国各地に100近い末寺を擁しています。京都五山の第2位でもあり、五山文化の中心地として栄えていたのですが、幾度と無く火災に見舞われ、伽藍完成から2年ほどで全焼。再建後も応仁の乱などで焼失し、天明の大火でも法堂や浴室を含むいくつかの塔頭を残して焼け落ちています。その中で、重要文化財に指定されている法堂は1605年に豊臣秀頼の寄進によって再建されたもので、日本にある法堂建築の中では最古のものになります。天井には狩野光信によって描かれた龍の絵があり、手を打ち鳴らすと堂内で反響し、龍の鳴き声のように聞こえるため、鳴き龍と呼ばれています。
相国寺は、普段は非公開のため中に入ることができないのですが、6月4日まで春の特別拝観をしているので中に入ることができます。この特別拝観では、法堂の鳴き龍や本尊の釈迦如来像、宣明と呼ばれる蒸気浴をしていたとされている浴室などを見ることがで、方丈やその裏側に広がる枯山水の裏方丈庭園も見ることができます。それ以外にも境内にある承天閣美術館では数多くの文化財を見ることができますので、この機会に一度足を運んでみられてはいかがでしょうか。



相国寺
住所:京都府京都市上京区今出川通烏丸東入
拝観時間:10:00〜16:00(16:30閉門) ※特別拝観日以外は拝観できない
料金:大人800円、65歳以上・中高生700円、小学生400円
問い合わせ先: 075-231-0301
アクセス:地下鉄 今出川駅 徒歩5分
○春の特別公開
日時:3月24日〜6月4日 10:00〜16:00



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☆相国寺☆