西明寺

西明寺三尾という名前は、これまでにも何度か登場しているので、覚えている方もおられるのではないでしょうか。京都の右京区の高雄、栂尾、槇尾の3つのことを三尾と言うのですが、この三尾の高雄には神護寺、栂尾には高山寺というお寺があります。この2つは以前に紹介させて頂いておりますので、本日は槇尾にある西明寺を紹介させて頂きます。
西明寺は、1290年に神護寺別院から独立したお寺で、西山槇尾平等心王院とも呼ばれています。開基は弘法大師の弟子の智泉法師だと言われており、824年〜834年頃に建立されたと考えられています。
この西明寺への参道は、朱塗りの橋から始まるのですが、この指月橋と呼ばれる朱塗りの橋からは清滝川の渓谷を眺めることができ、石段を登って行く途中からも、山の景色を眺めることができます。この石段を登りきった所の薬医門の表門を潜ると、正面に本堂が建っています。現在残されている本堂は、戦火によって焼けたものを、5代将軍徳川綱吉の母である桂昌院が寄進して再建されたもので、本尊の釈迦如来像、両脇神の千手観世音菩薩像と愛染明王像が祀られています。この本尊の釈迦如来像は仏師運慶によって彫られた高さ約50cmの立像で、生前の釈迦の姿を伝えているとされる清凉寺式になっています。この釈迦如来像と千手観世音菩薩像は共に重要文化財に指定されておりますし、その他にも境内には客殿、鐘楼、石燈籠などもあります。また、本堂内部が3分割されている造りは、真言宗の本堂としては、京都ではあまり見られない造りだそうですので、訪れられた際にはじっくり見られてはいかがでしょう。
また、境内の聖天宮では「倍返りお守り」を頂くことができるのだそうです。このお守りのご利益は、出て行ったお金が倍になって返ってくるというものだそうです。あまり欲張ってはいけませんし、倍になって返ってくるとはいえ、お金の使い方は考えなくてはいけませんが、訪れられた際には少しのぞいてみられてはいかがでしょう。
西明寺は、新緑、紅葉、雪景色と四季を通して様々に楽しむことができます。その中でも、4月中旬頃からのコバノミツバツツジや桜、辺り一面が真っ赤に染まる紅葉は見ものですので、是非一度訪れてみられてはいかがでしょう。



西明寺
住所:〒616-8291 京都市右京区梅ヶ畑槇尾町1
拝観時間:9:00〜17:00
料金:本堂拝観 400円(季節によっては入山料有(通常境内無料))
問合せ:075−861−1770
アクセス:JRバス 槇ノ尾停 徒歩5分/市バス 高雄停 徒歩10分



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