鞍馬の火祭り

以前、牛若丸も修行したといわれている鞍馬山にある鞍馬寺を紹介しましたが、その境内に本日紹介する由岐神社があります。由岐神社は、もともとは京都御所内にあったのですが、鎮守社として、御所から都の北方である鞍馬に移されたのだそうです。この由岐神社は、とても寅との縁が深く、狛犬の変わりに虎が座しているそうです。また、由岐神社では、初虎の日にのみ貰える「あうんの寅」と呼ばれるお守りがあるのだそうです。
この由岐神社、拝殿が珍しい形をしているそうで、参道が真っ直ぐに拝殿の中を通っているのだそうです。そのため、拝殿が門のようにも見えてしまうのだそうです。このような形の拝殿を、割拝殿と言い、由岐神社の拝殿は、現在では重要文化財にも指定されている桃山時代の代表的な建造物だそうです。(ちなみに、この拝殿は豊臣秀頼が建てたものだそうです。)
さて、この由岐神社では有名な鞍馬の火祭りが行われます。鞍馬の火祭りは、京都三大奇祭の一つで、由岐神社が鞍馬山に移された際の行列に感動した鞍馬の住民が、その時の様子を後世に伝えようとしたのが始まりなのだそうです。祭りは毎年、秋も深まってきた10月22日に行われるのですが、この日ばかりは鞍馬の里も夜の冷え込みもわからなくなるくらいの熱気に包まれます。
この鞍馬の火祭りは、京都三大奇祭の一つと言われるだけあって、祭りの中にも珍しい行事が見られます。祭は夕方6時頃から始まり、各家にかがり火が灯され、幼児から青年たちまでがそれぞれの大きさの松明をもって町中を山門目指して練り歩きます。山門まで集まってきた大松明は、注連縄(しめなわ)が切られると石段に焼き捨てられ、渡御が始まります。幸神の儀の後、神輿が参道の石段を降りていくのですが、この時に、神輿の綱を引く役を女性がします。女性が祭に参加するというのは、あまり他の祭りでは見られないのですが、火祭りの神輿の綱を引くと安産になるといわれてるそうで、若い女性の参加が多いのだそうです。その他にも、チョッペンの儀(2人の若者が神輿を担い棒にぶら下がり、逆さ大の字に足を広げる)と呼ばれるものや、本田楽(注連縄切り終了後、名主仲間の子供が神輿の前を行ったり来たりしながら舞う)など見所はたくさんあります。神輿がお旅所に戻され、祭りの終了を迎えるのが夜の12時と、深夜にまで及ぶのですが、一度足を運ばれてみてはいかがでしょう。


由岐神社
住所:〒601-1111 京都市左京区鞍馬本町1073(鞍馬寺境内)
開門時間:9:00〜16:00 無休 境内自由(鞍馬寺入山時に愛山費200円)
問合せ:075-741-1670
アクセス:叡山電鉄 鞍馬駅 徒歩5分
鞍馬の火祭
日時:10月22日 18:00〜24:00 見学自由
問合せ:テレホンサービス 075-741-4511(9月1日〜10月末日まで)



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☆由岐神社☆