初弘法について

以前、「終い弘法」についてご説明しましたが、今回は「初弘法」についてご説明したいと思います。
東寺の開祖である弘法大師空海は承和2年(835)にお亡くなりになりました。そこで、大師の遺徳をしのんで、東寺では毎月21日が縁日とされ、御影供法要が営まれるようになりました。特に1年で最初の縁日にあたる1月21日は『初弘法』と呼ばれ、やはり1年で最初という事もあり、境内には所狭しと露店が並び、大勢の方で賑わいます。
そもそも弘法さんとは毎月21日に行われる東寺の市のことを言います。弘法さんと言えば、あの弘法大師空海」のことなのですが、京都の人は親しみを込めて「弘法さん」と呼んでいます。また1月と12月は市も大きく、1月は「初弘法」12月は「終い弘法」と呼んでいます。
それとは別に天神さんというものもあるのですが、それは毎月25日に行われる北野天満宮の市のことを言います。起源は毎月二十五日に法楽連歌が催されていたことがあり、やがて菅原道真を慰めるかのように市が立ったといわれています。
 菅原道真は、延喜3年(902) 2月25日、配所の太宰府でお亡くなりになり、毎月25日は祭神・道真公ゆかりの日として、昔から境内いっぱいに縁日市が立ち並び、京都では、東寺の弘法市とともに2大縁日に数えられています。

これはあくまで言い伝えなのですが、弘法さんと天神さんは仲が悪く、片方が天気なら片方は天候が悪いとも言われています。しかし、言い伝えはと不思議と良く当たるもので、なかなか無碍にはできませんね。
もし「終い弘法」に行き損ねた方がおられましたら、是非「初弘法」に足をのばされることをお勧めします。
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