二尊院・萩

早いもので本日から9月に入り、少しずつですが、秋の気配が感じられるようになってきているのではないでしょうか。これから秋が深まるにつれ、数多くある紅葉の名所で秋を楽しむことができますので、今までにも、いくつか紅葉の名所をご紹介させて頂いておりますが、本日も、京都の秋を楽しむことのできる場所をご紹介させて頂こうと思います。
嵯峨野にある二尊院は、正式名称を小倉山二尊教院華台寺とする天台宗の寺院で、伏見城の遺構と伝えられている総門の薬医門から伸びる参道がモミジの馬場と呼ばれており、秋になると大勢の方で賑わいます。鎌倉時代に作られ、重要文化財に指定されている発遣の釈迦と呼ばれる本尊と、来迎の阿弥陀の二体の如来像を祀っていることから二尊院と呼ばれるようになったそうです。これら二体の如来像以外にも、こちらも重要文化財である法然上人像などが保存されていますので、機会がありましたら一度ご覧になってみられてはいかがでしょうか。
二尊院は、嵯峨天皇の勅により円仁が建立したとされており、平安時代初期に建立されるも、一度荒廃し、鎌倉時代に入ってから、法然の高弟である湛空らによって再興されたのだそうです。建立時の堂塔伽藍は、応仁の乱によって全焼してしまいましたが、30年程後に再建され、その際に本堂二尊院の勅額は後奈良天皇から、唐門小倉山の勅額は後柏原天皇からそれぞれ下賜されたのだそうです。
境内には、百人一首ゆかりの人物である、藤原定家の時雨亭跡とされる場所があり、本堂前の龍神の庭と呼ばれている庭には九頭竜弁財天が祀られています。広大な境内には見所もたくさんあるのですが、山腹にある墓地には、角倉了以三条実美阪東妻三郎といった方々のお墓が多数ありますので、訪れられた際にはこちらもお参りをされてみてはいかがでしょうか。
さて、冒頭でもお伝えしたとおり、この二尊院のモミジの馬場が紅葉の名所として有名ですが、紅葉の時期から外れていても、落ち着いた雰囲気の松の緑が美しく、これから9月の中旬にかけての時期ですと萩が見ごろを迎えます。皆様も少し早い秋を感じに訪れてみられてはいかがでしょうか。



二尊院
住所:京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町27
開門時間:9:00〜16:30
料金:500円(小学生以下無料)
問合せ:075-861-0687
アクセス: JR嵯峨野線 嵯峨嵐山駅 徒歩20分



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