北山杉資料館

以前に、京都府の花である枝垂桜の有名なお寺を紹介させて頂きましたが、その際に京都府の木についても少しお話させて頂いたのを覚えておられますでしょうか。(2008.3.27)京都府の木は伸びゆく京都府の象徴として、まっすぐ天に向かって伸びる北山杉が選ばれており、北山や高雄など京都市の北部で多く植林されています。独特の絞りが特徴で、600年以上の歴史を持つ京都の伝統産業の一つです。室町時代から磨き丸太として名高く、茶の湯の発展に併せて茶室などに多く用いられました。また、数奇屋造りの建物にも多く使用されており以前に紹介している桂離宮(2007.7.17)や修学院離宮(2007.7.20)なども、この北山杉の丸太を使った数奇屋造り建築の代表的なものとなっています。このように、朝廷の御用木としてもその地位を確立していたのですが、それらの北山杉に関する歴史を紹介している施設がありますので、紹介させて頂きます。
京都市内から周山街道に入り、15分程進むと、回りの山が北山杉に覆われていきます。この北山杉に覆われた山の合間に北山杉資料館があります。この北山杉資料館では、北山杉から磨き丸太が作られる製作過程を、実際の作業の見学や写真、説明パネルなどといった資料から分かりやすく知ることができます。実物も展示されており、その匂いや手触りを自分で確かめることができますし、北山杉を使った一輪挿しなどの制作を体験する事もできます。
この北山杉資料館は、北山グリーンガーデンの敷地内にあり、館内の広大な庭園は北山杉の中でも特に北山台杉と呼ばれる杉の庭も見事なのですが、秋には紅葉を、春には桜を楽しむことができます。また、川端康成の古都という作品に北山杉が登場する事に因み、庭園内には古都に因んだ文学碑や、古都に登場する双子のヒロインをイメージした銅像なども置かれています。
杉と聞くと、花粉症の方などはちょっと気が引けてしまうかも知れませんが、この北山台杉は日本庭園に使われていることが多いので、目にされたことも多いのではないでしょうか。この杉はめったに実を付けない為、花粉症の方もアレルギーに悩まされることがほとんどないそうです。今では建材として使われることは少なくなってしまいましたが、京都の伝統的な美しい丸太に触れることができますのでドライブの際にでも少し寄り道をされてみてはいかがでしょうか。



北山杉資料館
住所:〒601-0131 京都市北区小野下ノ町101
開館時間:9:00〜17:00 無休
料金:一般 300円、中高生 250円、子供 150円
問合せ:075-406-2241
アクセス:JRバス 北山グリーンガーデン停 徒歩すぐ



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