堀野記念館

12月も半ばを迎え、忘年会シーズン真っ盛りですね。忘年会ではお酒を飲まれる方が多いかと思うのですが、そのお酒の産地としては、どのような場所を真っ先に思い浮かべられるでしょうか。ビールであるか、ワインであるかなどで、有名な産地が違いますし、国内だけには留まらないのですが、日本酒だけを見ても、日本全国で生産されており、どこかへ旅行に出られた際には地酒をお土産にもされる方も多いのではないでしょうか。そのように多くの産地がある中で、京都の酒処と言えば伏見と言われているのですが、伏見が酒処になるより以前は、京都の市内でも多くの造り酒屋が存在していたと言われています。そのような昔ながらの造り酒屋の一つが、今も酒造りの歴史を伝える記念館として残されています。
堀野記念館と呼ばれるこの記念館は、現キンシ正宗の創業者である堀野家の本宅として建てられたもので、切子格子やむしこ窓を持つ町家の姿を今も残しています。敷地内に湧き出ている桃の井と呼ばれる湧き水は、京都三名水の一つである染井の水と同じ水脈から出ているもので、この良質な湧き水の存在がこの地での造酒を発達させたと言われています。また、この桃の井の水は、伏見に造酒の本拠が移った今でも毎時3トンの水を出しており、年間を通して水温16℃を保っているのだそうです。
平成12年に京都市有形文化財に指定された堀野記念館の建物は、幕末から明治時代の京町家の雰囲気を強く残した建物で、座敷や中庭などを見学することもできます。また、それだけでなく、文庫蔵や酒蔵、北蔵など、伝統的な酒蔵を感じることもできますし、特に酒蔵には仕込み桶や木製の酒搾槽など貴重な酒蔵道具が展示されており、使い込まれた伝統を感じる事ができるのではないでしょうか。
堀野記念館では、館内に試飲コーナーが設けられており、いろいろな日本酒の試飲をすることができます。また、併設されている町家麦酒醸造所では、先述した桃の井の清水を生かした地ビールの生産などもされており、ビアホールで楽しむこともできますので、京町家での一時を楽しんでみられてはいかがでしょうか。



堀野記念館
住所:〒604-0811 京都市中京区堺町二条上ル亀屋町172
開館時間:11:00〜21:00(記念館は17:00まで)
休館日:毎月曜日(祭日の場合は翌日に振替)
入館料:大人300円、学生200円(売店及びビアホールのみの場合、入館料無し)
問合せ:075-223-2072
アクセス:地下鉄 丸太町駅 徒歩10分



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☆キンシ正宗☆