六角堂

体の中心はおへそであると、よく言われますが、皆様は京都にもおへそがあることをご存知でしょうか。烏丸御池の近くにある六角堂は、昔から京都の中央と考えられていたそうで、その境内には「へそ石」と呼ばれるものが残されています。
六角堂は、紫雲山頂法寺という正式名称を持つお寺で、本堂が六角形をしている為、昔から「六角さん」と呼ばれ、親しまれてきました。室町時代からは町堂に使われていたりと、地域との関わりも深いのですが、587年に聖徳太子を開基として創建されたと言われている歴史のあるお寺です。
この六角堂は、もともと今の場所よりも15mほど南にあったそうで、平安遷都の際に、東西に走る一つの道(六角通)にぶつかってしまう場所だったそうです。そこで、天皇が使者を送り、南か北のどちらかに少しだけ動いてくださいとお願いをすると、今の場所へ動き、道を通す場所をあけたと言われています。その際に、もともと本堂が建っていた場所に残されていたのが冒頭で紹介したへそ石だそうです。このへそ石には、平安京の条坊を決める基準の目印であったとする説や、燈篭 の台石、水位計の水衡竿の軸石であるとする説など、諸説あるのですが、なんとなく、京都のおへそという存在のほうが親しみやすい気がしますね。
また、この六角堂は、いけばな発祥の地としても知られています。境内にある太子堂には、聖徳太子が2歳の頃の南無仏像が安置されているのですが、そのお堂の横にある池は、聖徳太子がこの地にお寺を建てるきっかけとなった池であると言われています。当時はその畔に小野妹子を始祖とする住持の寺坊があり、池の側にあることから池坊と呼ばれていたそうです。その池坊の僧は六角堂の本尊である如意輪観音に花を供えることになっており、その代々の執行によっていけばなが完成されたそうです。
この他にも、境内には縁結びの柳や一言願い地蔵があります。この一言願い地蔵は、少し首をかしげた姿をしているのですが、これは願いを叶えようか、叶えまいか考えておられるのだそうです。一つに絞ってお願いをすると願いが届くそうなので、お参りをされた際には、一つだけお願いをされてみてはいかがでしょうか。
六角堂は、西国巡礼三十三所の第十八番札所にもなっています。交通の便利なところにありますので、京都に来られた際には、足を運んでみられてはいかがでしょうか。



六角堂
住所:〒604-8134 京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町 248
拝観時間:8:00〜17:00 境内自由
問合せ:075-221-2686
アクセス:地下鉄 烏丸線 烏丸御池駅 徒歩3分



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