猿丸神社

奥山に 紅葉ふみわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋はかなしき
皆様は短歌を詠んでみられたことがあるでしょうか。国語の授業の中でそのような課題が出されたこともあるのではないかと思うのですが、短歌や俳句は文字数が限られているのでなかなか思うように作れなかったのではないでしょうか。さて、冒頭の歌は、百人一首の一つに詠まれている短歌ですので、皆様、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。この歌を詠んだのは三十六歌仙の一人である猿丸太夫だと言われています。この猿丸大夫は、天智天皇の皇子の施基皇子聖徳太子の孫である弓削王、または柿本人麻呂ではないかとする説など多くあるのですが、実際は、生没年だけでなく、実在したのかどうも謎に包まれている人物です。
そのような猿丸大夫を祭ってる神社が京都と滋賀の境目にあります。猿丸神社と呼ばれるこの神社は、京都と滋賀を結ぶ禅定寺峠の途中、京都府宇治田原町大津市曽束町の境目に佇んでいます。この猿丸神社は、猿丸大夫の遺骨の上に建てられたとも言われている神社で、「瘤(こぶ)を取りサル(猿)」ということから、瘤取りや癌封じの神様として信仰を集めています。また、瘤や癌だけでなく、悪いものは全て瘤としてお願いをすると、ご利益が頂けるそうで、無病息災の神様としてお参りされる方も多いのだそうです。狛犬ではなく、狛猿があるのもここだけだと思いますので、皆様も、機会がありましたら一度お参りをされて見られてはいかがでしょう。
さて、この猿丸神社では、毎月13日を月の祭日としており、駐車場では地元特産品を販売する猿丸市が開催されています。また、4月と9月の13日が大祭で、6月と12月の13日には火焚き祭が行われます。これからの時期は、冒頭の歌のように紅葉が美しいそうです。遠く、バスなども少ないので、行くのは大変ですが、機会がありましたら是非一度足を運んでみられてはいかがでしょう。



猿丸神社
住所:京都府宇治田原町大字禅定寺小字粽谷44
問合せ:0774−88−3782
アクセス:京阪 宇治駅より京阪宇治バス乗車 維中前停で乗り換え、猿丸神社停(1日2本程度なので注意)
駐車場:有



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