銀閣寺

三月も折り返しを過ぎ、そろそろ桜の季節が近づいてきましたね。京都の桜の名所と言えば、清水や嵐山、哲学の道などが有名で、毎年たくさんの方が観光を兼ねて来られていますので、お越しになられた方も多いのではないでしょうか。これらの名所の中でも、哲学の道は若王子神社から銀閣寺まで続く疎水沿いの散策路で、哲学者の西田幾多郎らが好んでいたことから、いつしか哲学の道と呼ばれるようになったそうです。この、約2kmの行程の散策路には、季節ごとの花が咲き、春のユキヤナギから、桜、紅葉、雪景色と、どの季節に訪れてもそれぞれに楽しむことができます。そして、哲学の道の一つの終点が銀閣寺なのですが、本当の名前が東山慈照寺であることをご存知でしょうか。銀閣寺は、宗相国寺の山外塔頭の一つで、足利義政金閣寺にならって建てたものです。本来ならば金閣寺のように銀箔を貼った建物になる予定だったのですが、戦乱等による財政難から断念したということです。今の銀閣寺も趣があって好きなのですが、銀箔を貼られた銀閣寺も見てみたい気がしますね。
この銀閣寺は世界文化遺産にも登録されているお寺で、2万㎡にも及ぶ境内には銀閣などの建物が点在し、庭園には珍しい向月台や銀沙灘(ぎんしゃだん)が見られます。向月台は、高さ約180cmの砂盛りで、白川砂を円錐状に盛り上げ、てっ辺部分を平らにした富士山のような形をしています。そして、銀沙灘は白川砂を敷き詰め、上面に線状の模様を描いたもので、中国の西湖に似せて作られているのだそうです。これら向月台や銀沙灘には白川砂が用いられているのですが、これは採光を計算して使われているのだそう。白川砂は花崗岩が細かく砕けてできた砂で、他の砂の数倍の反射率を持っているのだそうです。白川砂は比叡山寄りの川では普通に取ることができたため、京都の特産品の一つでもあります。この白川砂の反射を利用して、太陽や月の光を室内の明かりとしていたそうで、向月台や銀沙灘の変わった形も、これらを計算してのことだそうです。
さて、この銀閣寺では5月6日まで国宝でもある東求堂と弄清亭が一般公開されます。桜の季節に合わせて、この機会に足を運んでみられてはいかがでしょうか。

銀閣寺(慈照寺
住所:〒606-8402 京都市左京区銀閣寺町2
開門時間:8:30〜17:00(12月1日〜2月末日は9:00〜16:30) 無休
料金:入山料 高校生以上600円、小中学生300円
問合せ:075-771-5725
アクセス:市バス 銀閣寺道停 徒歩10分
●春の特別公開
日時:3月17日〜5月6日 10:00〜16:00(受付は15:30まで)
料金:本堂・東求堂1000円、弄清亭2000円



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☆銀閣寺☆