清涼寺・涅槃会嵯峨大念仏狂言

皆様は京都に三大火祭りと呼ばれる祭りがあることをご存知でしょうか。そのうちの一つは皆様も良く知っておられる五山送り火ですので、どこかで名前を聞かれたことがあるのではないでしょうか。また、残りの2つの祭りのうち、由岐神社で行われる鞍馬の火祭は以前にご紹介させて頂いておりますので、覚えておられる方もおられるかもしれませんね。では、残る1つの祭りがどのようなものかご存知の方はおられるでしょうか。
京都三大火祭りの3つめは清涼寺で行われるお松明(たいまつ)と呼ばれる祭りです。この祭りの行われる清涼寺は、嵯峨の釈迦堂さんの名前でも親しまれているお寺で、嵯峨狂言や念仏、六斎などの民衆芸能の拠点でもあります。そのため、境内には狂言堂などもあり、お松明の日には京都市無形文化財にも指定されている嵯峨大念仏狂言も奉納されます。この狂言堂の他にも、境内には豆腐料理のお店があったり、名物のあぶり餅を売っているお店があったりもします。また、古梅(軒端の梅)と呼ばれる境内の梅が有名で、今の季節は見物に訪れる人でにぎわいます。
この清涼寺のある嵯峨野には、他にも多くのお寺があるのですが、国宝に指定されている仏像が見られるのは清涼寺だけで、三国伝来の生身のお釈迦さまと呼ばれているこの仏像は、仕上げの段階で仏牙を入れた時に、その中の1点から血を流して生身の仏である事を示したと言われています。また、本堂の横には大阪城発掘の際に見つかった豊臣秀頼首塚が祀られていたり、境外の墓地には遊女夕霧の墓もあるそうなので、興味のある方は回り道をされてみてはいかがでしょう。
さて、冒頭でも述べた通り清涼寺のお松明は京都三大火祭りの一つに数えられており、毎年3月15日に行われます。このお祭りは豊作を祈願して行われる涅槃会行事で、灯された松明の火の大きさで稲作の豊凶を占っていたものなのだそうです。そのように米の凶作(=相場)を占っていたことから、今では株価を占ったりもしているそうです。この日は朝から嵯峨大念仏狂言が催されたり、三国伝来の生身のお釈迦さまも公開されますので、一度足を運んでみられてはいかがでしょう。



清涼寺
住 所:〒616-8447 京都市右京区嵯峨釈迦堂 藤の木町46
拝観時間:9:00〜16:00 
料金:境内無料 (本堂拝観400円、霊宝館400円)
問合せ:075-861-0343
アクセス:JR 嵯峨嵐山駅 徒歩10分/京都バス 嵯峨釈迦堂前停 徒歩1分
●涅槃会と嵯峨大念仏狂言お松明式
日時:3月15日 
護摩木厄除祈願(10:00、15:00)/大念仏狂言(15:00、16:30、18:30)/涅槃会法要(18:30)/松明式おねり(20:00頃)/大松明点火(20:30頃)



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