松ヶ崎大黒天・初甲子祭

京都駅から地下鉄に乗りますと北山駅の一つ先、国際会館駅の一つ手前に、松ヶ崎駅という駅があります。この駅の一帯を松ヶ崎と呼ぶのですが、下鴨や修学院からも近いため、修学旅行生の姿を見かけることもしばしばあります。また、北山にもほど近く、教会やレストランなどで結婚式を挙げられる方や、参列者の方も多く見られ、特に休日は華やかな雰囲気で賑わいます。
この松ヶ崎は、夏の風物詩である五山の送り火で、妙法の文字が灯される山のある地域でもあります。そして、送り火の行われる山のうち、法の火床が置かれる山の麓にあるのが松ヶ崎大黒天です。正式な名称を妙円寺というこのお寺は、七福神めぐりの大黒天を祭っているお寺で、松ヶ崎の大黒さんとして親しまれています。
この松ヶ崎大黒天では、60日ごとに甲子祭(きのえねさい)と呼ばれる行事が行われています。甲子祭は、大黒天の命日に行われているということで、この日に御幣(ごへい)と呼ばれる大黒天のご神体をもらい、60日間神棚などに祀って、次の甲子祭に新しいものと交換すると守護を受けられるそうです。この甲子祭の中でも、年の初めに行われる甲子祭を初甲子祭と言い、特にご利益があるのだそうです。今年は1月30日が初甲子になるそうです。大黒天そばなど、名物もありますので、一度訪れられてみてはいかがでしょう。
さて、松ヶ崎大黒天でも祀られている大黒天なのですが、元々はインドの出身で、ヒンズー教のマハーカーラ(摩訶迦羅)という神様だそうです。このマハーカーラはシヴァ神の夜の姿であり、暗黒と死を司っているのだそうです。インドでは恐れられている怖い神様が、仏教に入った際に戦闘・台所の神様になり、さらに日本に入る際に商売繁盛・農業・豊穣の神様になったとのこと。いつも笑顔で優しそうな大黒天ですが、怒らせると怖いかもしれませんね。ちなみに、大黒天をはじめ、毘沙門天、弁財天など名前に天のつく神様はインド出身の神様なのだそうです。それぞれの神様の元の姿を調べてみると新しい発見があるかもしれませんね。



松ヶ崎大黒天(妙円寺
住所:左京区松ヶ崎東町31
開門時間:9:00 - 16:30 無休 境内参拝自由
問合せ:Tel 075-781-5067   Fax 075-722-1424
アクセス:叡山電車 修学院駅 徒歩7分/地下鉄 松ヶ崎駅 徒歩10分/市バス 松ヶ崎大黒天停 徒歩3分
駐車場:有 (20台分 無料)
○初甲子祭
日時:1月30日




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