御身拭式・知恩院

東山にある知恩院は、浄土宗の総本山で、法然がその場所に草庵を建てたのが始まりと言われています。現在のような大きな伽藍が作られたのは、法然が亡くなった後で、徳川幕府の力を借りて立派な寺院が建てられたのだそうですが、将軍家だけでなく、庶民からも広く信仰されており、今でも「知恩院(ちよいん)さん」と呼ばれて親しまれています。(正しい呼び方はチオンインです)
知恩院の境内には、日本最大の三解脱門や釣鐘など多くの見所があり、七不思議と呼ばれる伝承もあります。7つご紹介させていただくと、①鶯張りの廊下(鶯の鳴き声のような音がする廊下で、忍者にも音を出さずに移動することは不可能)②白木の棺(三門を建てた五味金右衛門夫婦の自作の木像)③左甚五郎の忘れ傘(魔除け)④抜け雀(あまりに上手く描いたので飛んで行ってしまった)⑤三方正面の猫(どこから見ても睨まれる)⑥瓜生石(石に瓜が実った)⑦大杓子(長さ約3m、重さ約30kg、一切衆生救済を表している)となります。
12月25日は街中クリスマスムード一色という雰囲気になりますが、知恩院では御身拭式が行われます。御身拭式では知恩院の本堂に安置されている法然上人の木像の埃を、香染めの羽二重で拭います。埃を拭うときには、500人あまりの僧侶が念仏法要を行い、御身拭式で使われた羽二重は袈裟にして授与されるそうです。名物行事の一つなので、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
もう一つ、年末の行事をご紹介させて頂きますと、除夜の鐘があります。知恩院の除夜の鐘は、先ほども少し名前を出しました梵鐘で行われます。知恩院の梵鐘は、高さ3.3m、口径2.8m、重さ約70tにもなるそうで、日本三楼鐘と呼ばれています。除夜の鐘はご存知の通り1年に溜まった108個の煩悩を払いのける為に鳴らされるのですが、知恩院の大鐘を鳴らすために、17人の僧侶が綱を握ります。こちらも冬の風物詩の一つですので、今年最後のイベントに参加されてみてはいかがでしょうか。


知恩院
住所:京都市東山区林下町400
開門時間:9時〜16時30分 /12月〜2月は16時閉門 境内自由
(庭園有料:一般400円・小中生200円)
問合せ:075-531-2111
アクセス:市バス地恩院前停 徒歩5分
●御身拭式
日時:12月25日 13:00〜羽二重授与


京都 不動産(賃貸物件・売買物件etc)の情報は狩野コーポレーションHPへ


☆知恩院☆