針供養・虚空蔵法輪寺

師走に入り、年末の忙しい時期がやってきましたね。お正月の準備をしたり、大掃除をしたりと、物をあっちへ動かし、こっちへ動かし片付けられるのではないでしょうか。この年末の大掃除の時には、大事に仕舞ってあったものも思い切って捨てることも多いと思いますが、長く使った物には感謝をしながら掃除をしたいですね。(あまり物思いに耽っていると掃除が一向に進まなくなりますが)さて、以前ご紹介させて頂いた筆供養なども、長く使ったものに感謝する行事ですが、本日もそのような身近なものに感謝する行事をご紹介させていただきます。
嵐山にある虚空蔵法輪寺(こくぞうほうりんじ )は、十三まいりの寺として広く知られており、本尊の虚空蔵菩薩は、今昔物語・枕草子平家物語などにも登場するそうで、智恵、福徳、技芸上達の護本尊として信仰を集めているのだそうです。この虚空蔵法輪寺で行われる冬の行事の一つが針供養です。針供養は、その名のとおり、曲がったり折れたりして使えなくなった針を供養したり、普段使っている針を休ませる行事で、裁縫の上達を願いながら行われます。この針供養は、全国のいろいろな地域で見られるのですが、共通して豆腐や蒟蒻などの柔らかいものに刺して休ませるという供養がされています。
虚空蔵法輪寺で行われる針供養では、使えなくなった針を当日持って行けば供養していただけるそうです。(それ以外の日に届けても個別の供養になってしまうそうです)また、蒟蒻に大針を刺す供養に参加できるのだそう。今では、自分の手で縫う機会は減ったかもしれませんが、裁縫が女性にとって重要な仕事であった時代には、大切な年中行事の一つだったそうで、明治の中期頃までは各家庭で行われていたそうです。今では洋裁学校などでしか行われていない行事だそうですが、いざという時の為、使い古した針に感謝し、裁縫の上達を願ってみてはいかがでしょうか。


虚空蔵法輪寺(こくぞうほうりんじ )
住所:〒616-0006 京都市西京区嵐山虚空蔵山町68−3
料金:無料 境内見学自由
問合せ:075−862−0013
アクセス:JR嵯峨野線 嵯峨駅 徒歩10分/京福電鉄 嵐山駅 徒歩7分/阪急電鉄 嵐山駅 徒歩3分
●針供養
12月8日午前11時〜午後1時
2月8日午前11時〜午後1時


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☆虚空蔵法輪寺☆