空也踊躍念仏(かくれ念仏)

以前、都七福神の中の、ゑびす神社(ゑびす神)や赤山禅院(福禄寿)をご紹介しましたが、本日は弁財天を祭っている六波羅蜜寺をご紹介させて頂きます。六波羅蜜寺は、西国三十三ヶ所の第17番札所にもなっており、多くの方がお参りに訪れます。この六波羅蜜寺は京の街中にあり、平安時代は平家の本拠地であり、鎌倉時代には六波羅探題が置かれていたため、何度も戦火によって焼け、修復を繰り返してきたのだそうです。そのように、何度も火災などに見舞われているのですが、宝物殿などには、藤原・鎌倉時代を代表する木像彫刻など重要文化財が数多く保管されています。これらの重要文化財の中には、誰もが教科書などで一度は見たであろう空也上人立像も含まれています。
空也上人は、念仏の祖とも言われており、京に疫病が流行った時に空也上人が救済を願って始めたとされる踊りは空也踊躍念仏(くうやゆやくねんぶつ)と呼ばれています。この念仏は、鎌倉時代に一時弾圧を受けたそうで、そのような弾圧から逃れる為にカモフラージュをしながら伝えられてきたのだそうです。そのため、この空也踊躍念仏はかくれ念仏とも呼ばれています。この念仏は、一年間に溜まった罪を消滅させ、新しく迎える年が良い年であるように祈る念仏なのだそうです。空也踊躍念仏は、かくれ念仏と呼ばれた当時のように、夕方暗くなり始めた頃から始まるのだそうです。空也踊躍念仏は重要無形民族文化財にも指定されており、12月13日から30日までの期間中、夕方の4時くらいから30分程度行われるそうなので、一度お参りされてみてはいかがでしょうか。
最後に、六波羅蜜寺の名前の由来にもなっている六波羅蜜について少しだけ説明させていただきます。六波羅蜜波羅蜜とは悟りの世界に至ることを言うのだそうで、六波羅蜜というのは、その悟りの世界に至る為の6つの修行のことなのだそうです。この6つの修行とは、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧のことを言うのだそうです。悟りの世界に至る為の修行ですが、私たちが普通の生活を送る中でも必要な力のような気がしますね。と、そのようなことを考えながら、今年一年の自分を反省し、罪を落として新しい年を迎えてみるのも良いかもしれませんね。


六波羅蜜寺(ろくはらみつじ )
住所:〒605-0813 京都府京都市東山区五条通大和大路上ル東
開門時間:通常8:00〜17:00 ※行事によって変更あり 境内散策自由 宝物館500円
問合せ:075-561-6980
アクセス:阪急「河原町駅」から徒歩15分、または京阪「五条駅」から徒歩7分
空也踊躍念仏(くうやゆやくねんぶつ)
日時:12月13日〜31日(31日は非公開)16:00頃〜16:30頃


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☆六波羅蜜寺☆