筆供養・正覚庵

12月も近づき、そろそろ清水寺で発表される「今年の漢字」が何になるか楽しみな時期になってきました。「今年の漢字」は、毎年12月12日に発表されるもので、去年は「愛」、一昨年は「災」の字が大きく書き出されていましたね。この「今年の漢字」は公募で選ばれており、2006年の漢字は、まだ応募を受け付けているそうです。皆様も、何か今年の日本を表している漢字を考えながら、今年1年を振り返ってみられてはいかがでしょうか。(応募は、HP・ハガキ・FAXなどからできるそうです)さて、この「今年の漢字」の発表は、清水寺で大書きされて発表となります。この時、大きな筆で、「今年の漢字」が大書きされます。そこで今日は、筆にまつわるお話をさせて頂きましょう。
毛筆の発祥は、紀元前2500年頃の中国だと言われています。筆に使われる毛には、様々な動物の毛が使われているのですが、古来中国では家に赤ちゃんが生まれると、産毛で筆を作って、その子のお守りにしていたそうです。この赤ちゃんの毛で作った筆を胎毛筆と言うそうで、頭脳明晰、達筆を祈願していたのだそうです。胎毛筆はまだ一度もハサミを入れたことのない髪の毛で作るそうで、長さが6〜7cmほどあれば作れるそうです。中国古来よりお守りとして大切にされていた胎毛筆ですので、もしまだ小さいお子様がおられましたら、記念に作ってみられるのもいいかもしれませんね。
さて、皆様は京都に筆の寺とも言われるお寺があるのをご存知でしょうか。東福寺塔頭である正覚庵は、文化年間(1804〜18)に筆塚が建てられたことから、筆の寺とも言われており、毎年11月23日には筆供養も行われています。この筆供養では、全国から送られてきた筆や鉛筆などの筆記用具が護摩火で焚かれ、学業上達や文運隆昌を祈願しながら供養します。この時の煙を浴びると字が上達するとも言われているそうなので、字を書くのが苦手な方は参加されてみてはいかがでしょう。また、稚児や山伏による筆御輿(青竹の先を布で覆い、墨を含ませたもの)の巡行なども行われますので、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。


東福寺山内 正覚庵
住所:京都市東山区本町15丁目778
お問い合わせ先:075-561-8095
アクセス:京阪電車 東福寺 徒歩10分
●筆供養
日時:11月23日
筆神輿の巡行(東林町13:00発、14:00到着)・筆供養(14:00〜)
料金:見学自由、筆の受付は10:00〜13:30頃(志納金制)


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☆今年の漢字☆日本漢字能力検定協会