へちま加持・赤山禅院

比叡山の麓、修学院離宮のすぐ近くに赤山禅院(せきざんぜんいん)と呼ばれるお寺があります。商売繁盛の神で知られており、地元では「赤山さん」という名で親しまれています。また、紅葉の名所としても知られており、秋の参道の天井に広がる紅葉は一見の価値あり。この赤山禅院は、比叡山延暦寺塔頭の一つであり、赤山明神を祀っています。赤山明神は、陰陽道の祖神である泰山府君(たいざんふくん)であり、七福神の福禄寿(ふくろくじゅ)でもあります。そのため、赤山禅院都七福神の社寺にもなっています。因みに、他の都七福神の社寺は、ゑびす神社(ゑびす神)・松ケ崎大黒天(大黒天)・東寺(毘沙門天)・六波羅蜜寺(弁財天)・革堂(寿老神)・万福寺(布袋尊)となっています。赤山禅院でもすべての七福神が祀られていますが、おみくじの形が福禄寿の形にされていますので、一度引いてみられてはいかがでしょうか。
赤山禅院は京の都の表鬼門に位置するため、拝殿屋上には神猿が鎮座しています。この神猿は、金神とも言うそうで、陰陽道で方位の神として祀られているのだそうです。そのため、方除けの信仰も厚いそうです。この神猿は、金網に囲まれた状態で鎮座しているそうなのですが、これは夜になると辺りをうろついて悪戯をしていた為に閉じ込められているとの噂があるそうです。また、この神猿の睨んでいる方角には御所があり、御所にある猿の像がその先にいるそうです。
さて、この赤山禅院で、中秋の名月である10月6日にへちま加持が行われます。このへちま加持はぜんそく封じに効くとされており、比叡山大阿闍梨によって加持されたへちまの護符をもらって帰ることができます。また、当日はお神酒やへちま汁、抹茶などの接待もあり大勢の人で賑わいます。京都ではめったに口にすることのないへちまですが、にがうりよりは淡白で食べやすいそうなので、一度試されてみてはいかがでしょうか。
これから、京都も紅葉の時期を迎えます。その時期にあわせて、京都の各寺社でもいろいろなイベントが行われますが、赤山禅院でも、11月中はもみじ祭りとして参道に露店が並び、お茶席が設けられます。境内には縁結びの社などもありますので、近くに来られた際に少し足を伸ばして見られてはいかがでしょうか。


赤山禅院
住所:京都市左京区修学院開根坊町18
拝観時間:無料 通常9:00〜16:30、1/1〜3は6:00〜、大祭日は8:30〜
問合せ:075-701-5181
アクセス:市バス 修学院離宮道停 徒歩15分 /叡山電鉄 修学院駅 徒歩20分
駐車場:有 大祭日は不可
●へちま加持
日時:10月6日 午前8時〜午後3時
当日車での来社不可


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