大徳寺

京都の紫野には、大徳寺と呼ばれる禅宗寺院・臨済宗大徳寺派大本山のお寺があります。この大徳寺は、京都でもトップクラスの規模があり、境内には仏殿や法堂(はっとう)などの中心伽藍(がらん:寺院の主要建物群)と、24個(22個・21個とも言われている)の塔頭(たっちゅう:境内周辺にある関連寺院)が立ち並んでいます。大徳寺の中心伽藍は、典型的な禅宗伽藍の配置になっているそうで、本尊の釈迦如来を安置する仏殿以外は内部非公開となっています。また、中心伽藍を取り囲むように立てられている建物を塔頭と言うのですが、この塔頭という言葉は、もともとは高僧を祀る為の伽藍の事を意味するのだそうです。しかし、豊臣秀吉織田信長の菩提を弔う為に総見院を建立しことをきっかけに、戦国武将が競って塔頭を建立し、今では寺の別院という意味で使われる事が多いのだそうです。
これらの塔頭のうち、龍源院、高桐院、大仙院、瑞峰院のみが常時拝観できるそうです。この中でも特に、高桐院は紅葉の名所として有名です。その他の塔頭については、一部は年に1度、10月の第2日曜日公開されるそうなのですが、龍光院などは常に非公開だそうです。この年に1度の公開日には、狩野探幽の襖絵(重要文化財)がある本坊の方丈庭園(特別名勝・史跡)、什宝の牧谿筆観音猿鶴図(国宝)、絹本着色大燈国師頂相(国宝)なども公開されます。
大徳寺は、一時期衰退していたそうなのですが、アニメ「一休さん」として親しまれている一休宗純によって再興されたそうです。この一休宗純を筆頭に、名僧を数多く輩出していることで有名なのだそうですが、茶の湯文化と縁が深いことでも有名なのだそうで、国宝の茶道具のほとんどが大徳寺に所蔵されているのだそうです。この茶の湯文化とのつながりは、千利休にまつわるエピソードからも伺えます。千利休は山門の二階部分を増築して仏殿を設置し、金毛閣と称したのですが、仏像だけでなく、雪駄履き姿の利休像を安置したのだそうです。このことが、茶好きで、茶会が開かれれば大徳寺を訪れ、山門を潜ることになる豊臣秀吉の怒りを買い、切腹に追い込まれたのだそうです。
このように、いろいろなエピソードが残されている大徳寺なのですが、一休宗純千利休織田信長以外にも大徳寺には縁のある著名人が多くおられるのだそうです。広大な境内は全部を見るのに丸一日掛かってしまうと言われるほど広いのですが、変に観光地化せず、素朴な雰囲気の残るお寺だそうです。機会があれば一度探索に訪れられてみてはいかがでしょうか。


大徳寺
場所:〒603-8231 京都市北区紫野大徳寺町53
拝観:境内無料 9:00〜16:00
問合せ:491−0019
アクセス:市バス 大徳寺前下車 徒歩すぐ
駐車場:バス20台分 2000円/自家用車25台分 30分毎100円
●大仙院 491−8346
拝観料:¥400−
●高桐院 492−0068
拝観料:¥400− 
●瑞峰院 491−1454
拝観料:¥400− 
●竜源院 491−7635
拝観料:¥350− 


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