鈴虫寺

kanohco2005-11-15

今回は私が気になる、京都のちょっと変わったお寺をご紹介します。
その名も鈴虫寺。秋だけでなく、一年中鈴虫の音色が聞こえる境内。それゆえ「鈴虫寺」の名で親しまれています。お寺の正式な名称は「妙徳山華厳寺(みょうとくざんけごんじ)」です。江戸時代中期の享保8年(1723)、華厳宗の再興のために鳳潭上人(ほうたんしょうにん)が開かれたお寺です。現在は臨済宗の禅寺で、ご本尊は大日如来地蔵菩薩を安置しており、全国から地蔵信仰、入学・開運・良縁祈願の方々をはじめ、多くの方がそれぞれの祈願にお見えになります。
京都市内を一望でき、四季折々の花や樹々、歳月を重ねた石や苔、竹林などが美しく調和する境内では、厳かな静寂と歴史のロマンを感じていただけます。
秋だけではなく、四季を通じて境内に響いている鈴虫の音色。鈴虫寺ではなぜ、いつから、あの音色が聞こえるのでしょう?それは、60年前の先代住職の体験がきっかけだったそうです。ある夜、坐禅を組んでいた住職は、鈴虫の妙音に開眼します。鈴虫の寿命は約110日。鳴くのはそのうち40〜50日のこと。短い命の中で欲もなくひたすらに鳴き続けるその音色に、住職は禅の教えを感じ取ったのです。無心にひたむきに生きよ、そう教えてくれた鈴虫の音色を、あまねく人々に聞かせたい。そう考えた住職は、鈴虫の生態を28年間にわたって研究。やがて、季節を問わず常に3千匹以上の鈴虫を生育することに成功し、一年中美しい音色が聞こえる「鈴虫寺」と呼ばれるまでになったそうです。鈴虫の音が一年中聞けるお寺、是非出かけてみたいですね。
鈴虫寺 京都府京都市西京区松室地家31>
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