大覚寺観月の夕べ

kanohco2005-09-13

平安時代初期に嵯峨天皇は、京都の北西の地、葛野、現在の嵯峨野に離宮を造営されました。その時に中国の洞庭湖をモデルに「庭湖」と呼ばれる日本最古の人工池(林泉)のある庭園をつくられました。『紫式部日記』にも記されている通り、嵯峨野の月は大変美しく、その中でも特に素晴らしいのが大沢池の月です。周辺の山の高さ、木々の配置など池を取り巻く背景が、まるで観月のために用意されているかの様に絶妙な調和を創り上げています。旧暦の8月15日、本年は9月18日が仲秋の名月にあたり、大沢池を中心に「観月の夕べ」が催されます。「観月の夕べ」は9世紀初め嵯峨天皇が大沢池に船を浮かべて文化人と共に遊ばれたことが始まりだと言われています。期間中は古式にのっとり大陸風の龍頭船、鷁首船を浮べ、お茶席が設けられ、琴を奏で、平安の王朝絵巻さながらに優雅なひとときが繰り広げられます。大沢池には、龍頭船と鷁首船の屋形船3隻を浮かべ、池を一周しながらお茶を喫して水面に浮かぶ月を観ていただきます。(約15〜20分有料)また、池の側に建てられている望雲亭のお茶室や、池の近くに設けられた立礼のお茶席で、名月を望みながらお茶を楽しむことが出来ます。一方、宝塔前の広場では、嵯峨の有名なお菓子屋、漬物屋、竹細工店、お花屋、料理屋などが模擬店を出しており、いろいろ夜店があります。中には、池を一周する道(約1Km)を名月を眺めながら、散策する人達もいて、夜半まで賑わいます。江戸時代には芭蕉も「名月や池をめぐりて夜もすがら」の名句を残しています。
期間中毎日午後6時30分より満月法会が行われます。月を望む場所に祭壇を設け、お団子や、芋、豆などの野菜、お茶、お花を供え一山の僧侶が出仕し「月天」を招じ農作物の豊作と人々の幸せを祈願します。
  また、境内の広場では、期間中、午後5時よりいろいろな催し物が行われ、大覚寺のお月見として広く知れわたり全国各地から多くの人達が来られて大変賑わいます。
平成17年観月の夕べ(お月見)のご紹介
 日 時 : 9月16日(金)〜18日(日)の予定
      17:00〜21:00
 場 所 : 大覚寺五大堂、大沢池一帯
詳しい物件の情報は狩野コーポレーションHPへ