八十八夜

4月も終わりにさしかかり、ついに今週末からゴールデンウィークですね。それに先立って、明日は昭和の日でお休みですので、お出かけの予定を立てられている方も多いのではないでしょうか。狩野コーポレーションも明日4月29日はお休みとさせて頂いております。また、5月2から6日まではゴールデンウィークの休暇とさせて頂いておりますので、期間中皆様にはご迷惑をお掛けいたしますが、宜しくお願い致します。
さて、皆様は5月2日が何の日かご存知でしょうか。存知の通り、休日に当る日ではないのですが、この5月2日が今年の八十八夜になります。八十八夜は、季節の変化の目安とされる雑節の一つで、節分や入梅、土用、彼岸などと同じと言われれば何となくわかりやすいのではないでしょうか。この八十八夜は立春の日から数えて88日目に当たる日のことを指し、だいたい毎年5月2日頃になります。昔から、この頃が春と夏の境目とされており、この日に夏への準備をすると縁起が良いのだそうです。また、茶摘みや苗代のもみまき、蚕のはきたてなどといった農作業を始める目安にもされており、特に、米という文字を分解すると「八・十・八」となることから、稲作を行っている農家の人にとっては重要な日とされてきたそうです。
ところで、皆様はこの八十八夜の雑節が、日本独特のものだということをご存知でしょうか。今までにもご紹介させて頂いているように、他の二十四節季などには中国から伝えられたものが多いのですが、八十八夜に関しては、1656年に伊勢神宮で刊行された伊勢暦に初めて記されたもので、正式に暦として記されるようになったのは1686年からになります。霜による農作物の被害を避けるための指標として設けられたとされており、霜の被害による不作が農家の人にとっても、幕府にとっても大きな痛手であったことが伺えますね。
また、茶摘みの歌に八十八夜とう言葉が登場することは皆様よくご存知のことと思うのですが、この八十八夜の頃に収穫される茶葉は一番茶(新茶)と呼ばれ、その後、二番茶の摘み取りが6月の中旬から7月上旬にかけて、三番茶は7月中旬から8月下旬にかけて行われます。これら年間で3回摘み取られる茶葉の中でも、一番茶は冬の間に蓄えられた栄養が多く含まれ、上質であるとされています。その中でも、八十八夜に摘まれたお茶は88と末広がりで縁起も良いことから不老長寿の新茶として大切にされていたようです。ですが、八十八夜のお茶でなくても、この日にお茶を飲むだけで寿命が延びると言われていますので、皆様も連休初日はゆっくりとお茶の時間を設けてみられてはいかがでしょうか。
それでは、皆様も良い連休をお過ごしください。



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