豊国神社

早いものでカレンダーも3月に入り、少しずつ春の訪れを感じるようになりましたね。特に、昨日は桃の節句でしたので、桃の花を飾り付けたり雛人形を飾ったりと春のお祭りをご家族で楽しまれた方も多いのではないでしょか。このひな祭りについては、以前にも古代中国の上巳節が起源であるという話をさせて頂いておりますので(→こちら)、お時間がありましたら、そちらも参考にご覧頂ければと思います。
さて、皆様は「瓢箪」という漢字が読めますでしょうか。これは「ひょうたん」と読むのですが、「瓢箪から駒」や「瓢箪鯰(なまず)」といった諺にも登場しますので、ご存知の方も多かったのではないでしょうか。瓢箪は、その形から古代より縁起の良いものとされており、「3つで三拍(瓢)子、6つで無病(六瓢)息災」などと言われています。ウリ科の1年草で、かんぴょうの原料でもあるユウガオの変種なのだそうですが、屋根から張った糸などに這わせて植えると日除けにもなりますので、今年は皆様のお宅にも植えてみられてはいかがでしょうか。
また、この瓢箪を豊臣秀吉が軍旗に用い、出世するごとに軍旗に描かれている瓢箪の数を増やしていたとうのは有名な話です。豊臣秀吉を祭る神社は日本中に多く見られますので、皆様の身近なところにもあるのではないでしょうか。京都では、京都国立博物館の北側に豊国神社があり、出世開運の神様として信仰されています。豊臣秀吉の遺言によって東山阿弥陀峰の中腹に建てられた創建時の社は、豊臣家滅亡後に徳川家康によって一時衰退に追い込まれ、明治に入ってから方広寺大仏殿跡である現在の場所で再建されました。境内には伏見城の城門を移築したとされる国宝の大唐門が石段の上に構えられ、この門の前には豊臣秀吉の軍旗にちなみ、瓢箪型の絵馬が千成瓢箪のようにぶら下げられています。また、本殿の隣には豊臣秀吉正室であったねね(北政所)を祀る貞照社もあり、宝物館では重要文化財にも指定されている豊國大明神臨時祭礼図など、豊臣秀吉ゆかりの品々が展示されています。この他にも蒔絵唐櫃や鉄灯龍など珍しいものが多く展示されていますので皆様も訪れられた際には足を運んでみられてはいかがでしょうか。
また、この豊国神社は地元ではほうこくさんと呼び親しまれており、毎月8日には「太閤さんのおもしろ市」と呼ばれる骨董市、毎月18日には同じくフリーマーケットが行われています。ちょうど3月8日が日曜日ですので、一度訪れてみられてはいかがでしょう。



豊国神社
住所:京都市東山区大和大路通正面茶屋町530
拝観時間:宝物館9:00〜17:00(受付〜16:30)
料金:境内自由、宝物館 300円
問合せ:075-561-3802
アクセス:京阪電車 七条駅 徒歩10分/市バス 博物館三十三間堂前停 徒歩5分



京都 不動産(賃貸物件・売買物件etc)の情報は狩野コーポレーションHPへ