六波羅蜜寺

皆様は「六波羅探題(ろくはらたんだい)」という言葉を覚えておられるでしょうか。歴史の時間などに耳にした記憶の残っておられる方も多いかと思いますが、六波羅探題鎌倉幕府時代に置かれた職名の一つで、朝廷の動きをいち早く掴み、京都の警備や軍事行動を行うために設置された出先機関です。この六波羅探題は、旧平清盛邸を改築して作られたことに始まるものなのですが、六波羅と呼ばれる場所にあったため、当初は六波羅と呼ばれていました。この地は、古くから六原と呼ばれていたとされているのですが、平清盛が屋敷を立てた際には六波羅殿と呼ばれていたように、平安時代には六波羅と呼ばれていたようです。
さて、この六波羅には六波羅蜜寺と呼ばれるお寺があるのですが皆様はご存知でしょうか。西国三十三箇所の第17番札所にもなっている六波羅蜜寺は、空也上人を開基とする真言宗の寺院で、951年に空也上人自ら刻んだ十一面観音を本尊として安置したことに始まるそうです。また、空也上人が疫病の蔓延する京都で、人々を救う為に車に乗せて歩いた観音像が、この本尊の十一面観音で、念仏を唱えながら振舞って回った茶によって、多くの人が救われたのだそうです。この時、配られていたお茶は、青竹を八葉の蓮片のように割ったものでお茶を立て、中に小梅干と結昆布を入れて仏前に献じたものなのだそうで、皇服茶として毎年お正月の三ヶ日に授与されます。皆様も機会がありましたら一度訪れてみられてはいかがでしょうか。
また、12月13日から除夜までの期間中、毎日日暮れ時に30分ほど空也踊躍念仏厳修が行われます。この空也踊躍念仏も、疫病から人々を救う為に空也上人が始めたもので、かくれ念仏とも呼ばれています。空也上人が行っていた時そのままに伝えられているそうなので、皆様も一度ご覧になられてみてはいかがでしょうか。



六波羅蜜寺
住所:京都市東山区五条通大和大路上ル東
開門時間:8:00〜17:00、宝物館 8:30〜17:00(受付〜16:30)
料金:宝物館 大人 800円、学生 500円、小学生 300円
問合せ: 075-561-6980
アクセス:京阪電車 清水五条駅 徒歩7分阪急電車 河原町駅 徒歩15分
空也踊躍念仏厳修(かくれ念仏)
日時:12月13日〜31日
○皇服茶
日時:1月1日〜3日



京都 不動産(賃貸物件・売買物件etc)の情報は狩野コーポレーションHPへ



☆六波羅蜜寺☆