お砂踏法要・今熊野観音寺
先日、十五夜のお話をさせて頂きましたが、皆様は中秋の名月を観月されましたでしょうか。満月は昨夜でしたのが、十五夜の日曜日にも、大きな丸い月を見ることができたのではないでしょうか。この、秋から冬にかけては、空気が澄んで月や星がよく見えるようになりますので、皆様も少し空を見上げてみられてはいかがでしょうか。
ところで、皆様は京都で頭の観音さんとして知られているお寺があることをご存知でしょうか。この頭の観音さんとは、東山にある今熊野観音寺のことを指すのですが、「頭の」とされるように、頭痛封じや智恵授かり、学業成就やぼけ封じといったご利益が頂けるのだそうです。また、それだけでなく、中風封じといった健康長寿や厄除開運のご利益が頂けるそうなので、皆様も一度足を運んでみられてはいかがでしょうか。
この今熊野観音寺は、西国三十三ヶ所観音霊場の第十五番札所で、弘法大使が自ら刻んだとされている十一面観音菩薩像をご本尊としています。この十一面観音菩薩像の中には、この地で弘法大使の前に現れた熊野権現より与えられた一寸八分の十一面観音菩薩像が体内仏として納められています。この菩薩像を安置する為に立てられたお堂が現在の今熊野観音寺であり、弘法大使作の観音像は秘仏として大切に保存されています。また、菩薩像を祀る地を選ぶ為に弘法大使が錫杖で岩根をうがつと、霊泉が湧き出てきたとされているのですが、この霊泉は今も湧き出しており、五智水と名づけられています。境内の五智の井に湧き出していますので、清涼な水を確かめてみられてはいかがでしょうか。
また、この今熊野観音寺では毎年9月21日から23日にかけて四国八十八ヶ所お砂糖法要が行われます。この法要では、大講堂の大広間にお砂踏道場を設け、そこに四国霊場八十八ヶ所から集められた砂が敷きつめられます。それを順に踏んでお参りすることで八十八ヶ所巡ったのと同じご利益が頂けると言われており、期間中は多くの参拝客で賑わいます。さらに、この法要の期間中は、普段秘仏とされている本尊の観音像も特別御開帳されますので、一度足を運んでみられてはいかがでしょうか。
今熊野観音寺
住所：京都市東山区泉涌寺山内
拝観時間：8:00〜17:00
料金：拝観無料
問合せ：075-561-5511
アクセス：ＪＲ奈良線／京阪 東福寺駅 徒歩20分
○四国八十八ケ所お砂踏法要
日時：9月21日〜23日 9：00〜16：00
料金： 拝観有料
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