仁和寺

以前に、「仁和寺にある法師…」で始まる徒然草の一節を紹介したのですが(→詳しくはこちら)、皆様は覚えておられるでしょうか。この一節では、仁和寺のお坊さんが岩清水八幡宮をお参りに行き、その麓のお寺だけを参拝して帰ってこられたというお話でした。以前この節を紹介させて頂いた時は、岩清水八幡宮を紹介致しましたので、本日は、その冒頭にも名前の出ている仁和寺をご紹介させて頂きます。
仁和寺は、宇多天皇によって創建された真言宗のお寺で、御室桜で知られています。江戸時代に京都御所から移された紫宸殿(金堂)や、五重塔など、多くの国宝や重要文化財を有しています。この仁和寺を作った宇多天皇は、一度源氏の名前を名乗っていたのですが、父である第58代光孝天皇崩御された際に、皇族へ戻り、第59代宇多天皇として父が造営を進めていた仁和寺を888年に完成させました。その後、899年に宇多天皇仁和寺で出家し、法皇と称したのが、法皇の始まりだとされています。この時、出家した宇多天皇が住居である御室を作ったので、御室御所とも呼ばれていたそうです。
この仁和寺は、1467年に始まった応仁の乱によってほとんどの建物が消失する火災に遭い、その後の再建は困難を極めたそうです。そのため、100年以上経った1634年に徳川幕府の援助によって再建を始められ、やっと今の仁和寺の姿を取り戻せたそうです。その際に、ちょうど再建する時期に当たっていた京都御所から紫宸殿などの建造物を移し、金堂などにしたとされています。また、正門である仁王門は、この再建の時に徳川家光の寄進で建てられたもので、京都三大門の一つに数えられ、重要文化財にも指定されています。大変迫力ある門ですので、訪れられた際にはその迫力を体感してみられてはいかがでしょう。
さて、仁和寺では、今年も秋季名宝展が行われています。この名宝展では、所蔵している文化財を公開していますので、この時期に訪れられた方は、是非中を覗いてみられてはいかがでしょう。また、春には有名な御室桜が境内いっぱいに花を咲かせます。他の場所の開花時期よりも少し遅く咲きますので、春に花見の時期を逃してしまった方は、仁和寺へ足を運んでみられてはいかがでしょう。
仁和寺は1994年に世界遺産にも登録されています。日本を代表する建造物の一つとして、是非一度訪れてみてはいかがでしょう。



仁和寺
住所:〒616-8092 京都市右京区御室大内33
開門時間:9:00〜16:30(御殿)、7:00〜16:30(境内)  無休
料金:500円(御殿)、境内は自由
問合せ:075-461-1155
アクセス:京福北野線 御室駅 徒歩5分/市バス 御室仁和寺停 徒歩すぐ
○秋季名宝展
日時:10月1日〜11月23日



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☆仁和寺☆