二条陣屋

京都には今でも多くの町家が残されているということを、以前ここでお伝えしたことがあるのですが、その様な町家の中で、一つ変わった特徴を持っているものが二条城の近くにあります。そこで、今日は二条陣屋と呼ばれる町家を紹介させて頂きます。
二条陣屋は、江戸時代の初期に立てられた個人の家で、今でも一部は実際に使用し、生活をされています。この家は、小川家の住宅で、小川家は江戸時代当時、米屋や両替商などを手広く行う豪商だったそうです。その当主が、京都に屋敷を持っていない大名の為に、陣屋として開放した屋敷がこの二条陣屋です。
二条陣屋は、外観などは数寄屋造と書院造を折衷したような普通の住宅なのですが、中に入ると、様々なからくりが施されており、万が一、大名が刺客に襲われても身の安全を守れるようにされています。そのからくりというのが、隠れ部屋に始まり、隠し階段や落とし階段、武者隠しや釣り梯子など、まるで忍者屋敷のような工夫が凝らされています。あわせて、外壁も土蔵造りで、火による攻撃にも強い防火建築にされています。
また、それだけでなく、大名が京都に滞在している間、京都の風情を満喫できるように、畳をあげると本格的な能舞台として使える能の間や、それぞれに違った趣向を味わえる11の茶室、蘇鉄の間と呼ばれる屋形船の様に作られた部屋など、長く楽しめるような心遣いがされています。
この二条陣屋の見学は、完全予約制なので、前もって連絡が必要なのですが、主屋と土蔵の2棟は、国の重要文化財にも指定されている建物ですので、二条城へ行かれた際には、是非一度足を伸ばしてみられてはいかがでしょうか。



二条陣屋
住所:〒604-8316 京都市中京区三坊大宮町一三七番地
受付時間:10:00〜18:00(完全予約制) 水曜定休
料金:大人1,000、高校生800(高校生未満は見学不可)
問合せ、申し込み:075-841-0972
アクセス:地下鉄東西線 二条城前 徒歩3分/JR嵯峨野線 二条駅 徒歩15分/市バス 堀川御池停 徒歩5分



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☆二条陣屋☆