北村美術館

京都には資料館や美術館がいくつかあるのですが、その中に茶道関係の美術館があることをご存知でしょうか。ちょうど賀茂川と高野川が合流する出町柳と呼ばれるあたりに建てられた北村美術館は、京都における茶道関係の美術館の先駆けとして昭和52年に開館しました。この美術館の創設者は北村謹次郎で、茶人であると同時に代々奈良で林業を営んでいる実業家でもありました。その北村謹次郎が夫婦で集めた収集品を展示・保存するためにこの美術館が創設されたのですが、数多くの重要文化財を見ることができます。
陶磁器や彫刻、絵画、墨蹟、金工、石工、漆工、染色などに渡って集められた作品は、茶道美術を中心に構成されており、約1000点に及ぶコレクションの中には、茶碗などの茶道具だけでなく、茶席を飾るあらゆるものが集められており、茶道を幅広く演出しています。この北村美術館は、春季と秋季の年に2回のみ公開されており、毎回違ったテーマによる企画展示がされています。今年の秋の公開は、9月9日(日)〜12月9日(日)で、「暦年の茶」というテーマで展示されます。小間における濃茶と続き薄茶の取合せを中心に企画されているそうですので、興味のあるかたは一度訪れられてみてはいかがでしょうか。
また、隣接している四君子苑と呼ばれる数寄屋建築の茶苑は国の文化財に指定されており、庭内にある石灯篭や石塔にも重要文化財に指定されているものがあります。この四君子苑も日を定めて予め観覧の希望を出していれば見ることができるそうですので、是非一度訪れてみられてはいかがでしょう。
お茶の世界を通して、日本だけでなく、中国や朝鮮、東南アジア、ヨーロッパなど世界各地の美術に触れるいい機会になりますので、是非足を運んでみられてはいかがでしょうか。



北村美術館
住所:〒602-0841 京都市上京区河原町今出川下る一筋目東入梶井町448
開館時間:10:00〜16:00(3月中旬〜6月上旬・9月中旬〜12月上旬のみ開館)
休み:月曜日
入館料:600円
問合せ:075-256-0637
アクセス:市バス 河原町今出川停 徒歩3分/京阪電鉄 出町柳駅 徒歩10分



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