修学院離宮

正門

京都の東部、比叡山の麓に修学院という地域があります。この修学院には、以前に紹介した赤山禅院や鷺森神社といった寺院があり、お参りに訪れられた方も多いのではないでしょうか。また、一乗寺にも隣接しているので、曼殊院詩仙堂(丈山寺)などと併せて訪れられる方もおられるかもしれませんね。
この修学院には、一箇所大きな庭園が残されています。修学院離宮と呼ばれるこの庭園は、17世紀に後水尾上皇によって造営された庭園で、田園風景をそのまま取り入れ、比叡山や遠く北山などを借景にした庭園は、日本を代表するものとなっております。
修学院離宮は、上・中・下の3つの離宮で構成されており、それぞれ上御茶屋・中御茶屋・下御茶屋と呼ばれています。この上・中・下のそれぞれに庭園が造られており、表総門を入ってすぐの下御茶屋には、寿月観と池泉回遊式庭園があり、もともとは林丘寺門跡であった中御茶屋には天下の三棚の一つである霞棚があります。ちなみに、天下の三棚の残りの2つのうち一つは、先日紹介した桂離宮の新御殿にある桂棚で、残る一つは醍醐寺三宝院にある醍醐棚になります。
さて、少し話がそれましたが、残る上御茶屋を簡単に説明しますと、浴龍池と呼ばれる池を中心に茶屋を置いた大庭園で、一番の眺望を誇っています。この浴龍池は広さが約11,500?あるのですが、比叡山の尾根を掘削し、比叡山からの伏流水や南に流れる音羽川から水を引き込み、ダムのようにして水を湛えているそうです。
この修学院離宮を拝観するためには事前に京都宮内庁への申し込みが必要となりますが、拝観料は無く、案内もしてもらえるそうです。総面積が54万㎡にも及ぶ修学院離宮は、行程が約3kmにもなり、全体を見るのに1時間半ほどかかるそうなのですが、日本の昔からの田園風景を楽しむことができますので、是非一度訪れられてみてはいかがでしょうか。



修学院離宮
住所:京都市左京区修学院藪添
問合せ:075-211-1215 宮内庁京都事務所参観係
アクセス:叡山電鉄 修学院駅 徒歩20分/市バス 修学院離宮道 徒歩15分



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