京都通り名のはやし唄

kanohco2007-06-21

京都へ何かを送られる際、または、京都の住所を調べられる際に「上る」「下る」や、「西入る」「東入る」という表記を見たことのある方は多いのではないでしょうか。皆様もご存知の通り、京都市内は碁盤の目のような道の走り方になっており、南北の道も、東西の道も、それぞれの道が平行に走っています。そのため、通りの交わる所を言えば、ほとんど場所を特定することができ、それに「上る」「下る」などをつければ、町名がなくても住所として通じるくらい、場所が特定されるのです。ちなみに、「上る」「下る」というのは、今では北行きを「上る」、南行きを「下る」と言っているのですが、まだ京都に都が置かれていた当時は、御所の方へ向かうことを「上る」その逆を「下る」と言っていたのだそうです。今では、郵便番号によってほとんど番地だけで届くようになっていますが、これらの表記も住所の一部ですので(多少面倒ですが)、これも京都らしさの1つと思って、あまり省略せずに、頭に地図を思い浮かべながら表記するようにしてみてはいかがでしょう。
これらの京都の通り名は、一条や二条など、北から順番に数字を付けたものや、東大路や西大路など、御所から見ての方角が含まれているもの、両替町や衣棚のように、実際にその辺りがどのような場所であったかを現しているようなものもあります。そのような京都の通り名を順番に歌っているわらべ唄があることをご存知でしょうか。南北に走る道を歌ったものと、東西に走る道を歌ったもののどちらもあるのですが、「丸竹夷」という東西に走っている道を北から順番に歌っているものは、何かの際にお聞きになってご存知の方も多いのではないでしょうか。
「まるたけえびすに、おしおいけ、あねさんろっかく、たこにしき、しあやぶったかまつまんごじょう、せったちゃらちゃらうおのたな、ろくじょうさんてつとおりすぎ、ひちじょうこえれば、はちくじょう、じゅうじょうとうじでとどめさす」これがその「丸竹夷」なのですが、さらに鞍馬口通りから歌ったバージョンや、「坊さん頭は丸太町」というストーリー仕立てになったものもあります。興味のある方は、こちらも覚えてみられてはいかがでしょう。
一方、南北に走る道を東から順番に歌ったものは「たらごこふやとみ、やなぎさかたか、あいのひがしに、くるまからすま、りょうむろこしんかま、にしおがわ、あぶらさめほり、よしやいの、くろおおみやまつひぐらしに、ちえこういん、じょうふくせんぼん、はてはにしじん」というそうなのですが、「丸竹夷」のように、リズムが残されていないのだそうです。
京都の道も、このように覚えると、移動するのにとても便利になりますし、大まかな位置関係などがわかるようになります。京都に来られる際などは、覚えておかれると何かと便利なのではないでしょうか。



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