千灯供養・化野念仏寺

蒸し暑い日が続いておりますが、皆様はお盆休みをどのように過ごされましたでしょうか。狩野コーポレーションは本日から営業を開始しております。スタッフ一同元気にお待ちしておりますので、近くに来られた際には、どうぞお立ち寄りくださいませ。
さて、京都市の西の端、嵯峨嵐山の観光地のはずれにある小倉山のある一帯を、化野(あだしの)と言います。この化野の「あだし」という言葉は、はかない、むなしいという意味だそうで、以前に紹介した六道珍皇寺のある鳥野辺と同じように平安の時代には埋葬の地(風葬が行われていたそうです)であったために付いた名前なのだそうです。しかし、それだけではなく、化(あだし)の字には、この世に再び生まれ変わることや、極楽浄土に往生する願いが込められているそうです。化野念仏寺は、正しくは華西山東漸院(かさいざんとうぜんいん)という浄土宗の寺院で、空海風葬という方法を伝えていたこの地域に、土葬を運び、遺骸を埋葬するために五智山如来寺を開創したのが始まりと言われているそうです。
境内には8千体を超える石仏や石塔があるそうなのですが、これらの石仏や石塔は化野一帯から出土したものです。平安の時代から数百年の時代が流れ、無縁仏となり,化野一帯に散乱埋没していた石仏が、明治中期に地元の人々によって化野念仏時に集められ、供養されたそうです。これらの無縁仏を供養する為に始められたのが千灯供養だといわれています。この千灯供養では、8千体を超える石仏の1つ1つにロウソクが灯され、とても幻想的な情景を写します。
これらの石仏のある境内を抜けると、裏手には竹林と多聞塀と呼ばれる塀があるそうで、この竹林を抜けて行くと六面体地蔵尊のある墓地の方へ抜けるそうです。この六面体地蔵尊は名前の通り、六体の地蔵尊が六角形を構成しているもので、それぞれが六道(8/3のブログ参照)の一つに対応している地蔵尊です。お祈りに回る順番や唱える言葉も決まっているそうで、「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」と唱えながら時計回りに回るそうです。
さて、先程も少し話題に上った千灯供養が8月の23日と24日に行われます。千灯供養は申込が人数制限があるので、今年はすでに締め切られてしまったかもしれませんが、同時期にあたご古道街道灯しも行われています。このあたご古道街道灯しは、千灯供養にあわせて1996年から実施されているもので、愛宕神社の一の鳥居から二尊院までの約2kmほどの街道沿いに様々な模様のジャンボ提灯が灯されます。これらは、地元の京都嵯峨芸術大学の学生が製作したもので、日没後から9時くらいまで火が灯されます。また、先日ニュースでも取り上げられておりましたが、地元の小学生が作成した行灯も軒先に並べられます。是非、幻想的な町並みをご覧になってください。


化野念仏寺
住所:京都市右京区嵯峨鳥居本化野町17
電話番号:075-861-2221
アクセス:京都バス「鳥居本」下車徒歩5分
拝観料:500円(中高生:400円、小学生以下無料)
拝観時間:9:00〜16:30(12月〜2月9:30〜15:30※12/20〜1/14 10:00〜15:30・4,5,10,11月の土日祝は17:00まで)
●千灯供養
日時:8月23〜24日、午後6時より8時ごろまで
行事協力料:1000円
※完全申し込み制(6月15日より受付け開始。各日先着2000名位で締め切り。)
予約方法:官製往復はがきに①希望日(8月23日か24日)②参詣の人数③代表者の住所④氏名⑤電話番号を明記。
●あたご古道街道灯し
日時:8月23〜24日、午後7時ごろより9時ごろまで
問合せ:嵯峨野保勝会  075-882-2056


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