真如堂・サルスベリ

真如堂(しんにょどう)は京都の東山にあり、比叡山延暦寺を本山とする天台宗のお寺です。真如堂の名前で広く知られていますが、本当の名前は鈴聲山真正極楽寺(れいしょうざんしんしょうごくらくじ)と言うそうです。その名の通り、ご利益は極楽往生だそうです。一度はお参りしておきたいですね。
さて、真如堂のご本尊は阿弥陀如来像なのですが、この阿弥陀如来は特に女性を救って下さるのだそうです。真如堂阿弥陀如来は慈覚大師が彫ったものなのだそうですが、慈覚大師が見つけた霊木から作られているそうです。慈覚大師は霊木を見つけて間もなく、唐(中国)へ留学したそうなのですが、その帰りに嵐に会い、危うい所で空から現れた小さい如来様に助けられたのだそうです。その如来様を日本へ連れ帰り、霊木から阿弥陀如来像を完成させその胎内に如来様を納めたのだそうです。そして仕上げに「比叡山の修行僧の本尊になってください」と言いながら白毫(仏様の眉間にある丸い珠)を入れようとすると、如来様は首を3回横に振って拒否したそうです。困った慈覚大師が、「それでは京の都の人々、中でも女性を救いたまえ」と言うと3回頷かれたのだそうです。そのため、真如堂阿弥陀如来は「うなづきの弥陀」とも呼ばれているそうです。この阿弥陀如来秘仏とされており、年に1度だけ11月15日にご開扉されるそうです。機会があれば、足を運ばれてみてはいかがでしょう。
この真如堂の本堂は重要文化財に指定されており、先ほど紹介させて頂いた阿弥陀如来像も同じく重要文化財です。真如堂の境内は広く、本堂の他にも三重塔、鐘楼堂、大師堂などが建ち並んでいます。また、東山(大文字山)を借景にした「涅槃(ねはん)の庭」も名園で、お釈迦様の入滅の姿(=涅槃:悟り)を石組みの形で表わした枯山水になっているそうです。
この真如堂は紅葉と桜の名所として有名なのですが、7月下旬から9月にかけて、サルスベリが綺麗な花を咲かせます。このサルスベリを漢字で書くと、「猿滑」または「百日紅」となります。「猿滑」と書くのは特徴的なつるつるの幹がサルでも滑ってしまいそうだからで、「百日紅」と書くのは花が次々と開花して長い間花を楽しめるからなのだそうです。三重塔を背景に真っ赤な花が咲いている様子は紅葉や桜の季節とはまた違った風情が感じられるのではないでしょうか。また、紅葉や桜のシーズンは大勢の人で賑わいますが、今の季節はのんびりと探索できるそうなので、境内を探索された後は、涅槃の庭をゆっくり眺めて、お釈迦様の悟りを感じてみるのも良いかもしれませんね。


真如堂
住所:〒606-8414 京都府京都市左京区浄土寺真如町82
拝観時間:9:00〜16:00 無休(但し行事等により規制あり)
料金:境内無料/本堂拝観500円
問い合わせ:075-771-0915
アクセス:市バス「真如堂前」または「錦林車庫前」下車徒歩8分
駐車場:有り(拝観者に限り無料)/約10台


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