京の夏、川床

kanohco2005-07-20

京都市内を北から南へ流れる、京都を代表する一級河川「鴨川」。この鴨川に沿って立ち並んだ店は、夏の期間(5/1〜9/30)だけに限り、二条から五条までずらっと川に向かって張り出して木組みの席を設けます。二条から五条までの鴨川べりには50以上の床が並びます。かつては京料理の店がほとんどでしたが、近頃は中華、タイ料理、焼き肉と多様化、多国籍化してきました。もちろん高級店も多いのですが、席さえあいていれば、ビールとおつまみ、洋食一品でも「よろしおす」という気軽に入れる店も目立ってきました。川を渡る涼風を受けながら料理を楽しむこの風習は、古く江戸期までさかのぼります。江戸時代に裕福な商人が夏に遠来の客をもてなすのに五条河原付近の浅瀬に床几を置いたのがはじまりだと言われています。それが明治時代には7・8月の納涼床がすっかり定着し、平成11年には「皐月床」として5月の昼床が、翌年には「名残の床」として9月の昼床が施され、おおらかで粋な町衆文化が育まれてきました。暑い京の夏に涼感を与えてくれる「納涼床」は、今もなお昔の面影を残し現代に生きる人の心に受け継がれ発展しています。京都の夏を贅沢に満喫できる川床に是非足を運んでみられてはいかがでしょうか。
詳しい物件の情報は狩野コーポレーションHPへ