京都・舞妓さん

kanohco2005-08-31

夏も終わりを迎え、日に日に涼しさを感じるようになってくると、京都への観光客の方も増えてきます。歴史を感じる寺院や、情緒ある空間を求めて来られる方が多いと思いますが、最近は京都に来て舞妓さんの一日体験をされる方も多いようです。
京都舞妓のルーツは今からおよそ300年前。元々は北野天満宮や八坂神社の門前町にあった水茶屋で、参拝客にお茶や団子をふるまう女性が始まりだといわれています。初めはお茶や団子を出すだけでしたが、次第に茶屋の女性たちが舞や歌を披露するようになって、人が集まるようになりました。これが今でいう「芸妓」にあたる女性です。そのうち茶屋同士の集客合戦を発端に、少女にかわいい着物を着せ、舞を踊らせるようになりました。これが「舞妓」の始まりです。
「舞妓」という呼び名ですが、意外と歴史は新しく大正時代に入ってからと言われています。しかも、「舞妓」は京都だけの呼び名で、関東では京都でいう舞妓のことを「半玉(はんぎょく)」、芸妓のことを「芸者」と呼ぶようです。

舞妓といえば綺麗で華やかなイメージがありますが、そこには、古くから引き継がれる花街の風習や決まりごとがあります。
○花街にある多くの茶屋では、紹介者がいないとお店に入ることができない「一見さんお断り」の風習が今もなお残っていますが、最近では高級旅館やホテルからの紹介で、一見さんでも気軽に入ることができるお店が増えました。しかし現在でも格式の高いお店はほとんどが「一見さんお断り」となっており、その理由として、花街特有のお客さんの深い信頼関係があるようです。
花街では当日に代金を支払うことはせず、お茶屋遊びの料理代や花代(舞妓や芸妓に対する代金)などはすべて女将が立て替え、後日支払う「ツケ払い」が原則になっている為、身元のはっきりしない一見さんはお断りということになっています。
そしてもう一つ、初めてのお客さんで好みが分からない場合、お客さんに満足いくおもてなしができないというのも理由のようです。
お茶屋遊びをするお客さんには、付き合えるお店は1軒だけという暗黙のルールもあり、信用がものをいう世界である花街では、お店を変えることはその店を裏切ることになるようです。花街では、お茶屋は違っても「どの置屋(おきや)の誰だれ」というように、気に入った舞妓や芸妓を呼ぶことは簡単ですので、浮気をする人は、たちまち街中に噂が飛び交って、すぐに嫌われてしまうようです。
一歩足を踏み入れた途端、夢の世界へ誘ってくれる「祇園の花街」。華やかなイメージの中にある古くからの歴史や風習。そんな大人の情緒を感じに、一度京都に来られてみてはいかかですか。
詳しい物件の情報は狩野コーポレーションHPへ